ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 21-30 > Part 28 > メリーさん 2016/04/19 309 名前:>>307 投稿日:03/02/20 16:25 あるマンションの13階に住む若い女性が部屋の整理をしていた。 押入れの奥を片付けていた彼女は、そこで古い人形を見つける。 それは彼女がまだ幼かったときに祖母から買ってもらった人形。 「メリーさん」と呼んで大事にしていた人形だ。 しかし、長い間その存在を忘れられていたメリーさんは埃にまみれ、見る影もないほどに薄汚れてしまっている。 この人形をどうしようか・・・ しばらく悩んだ彼女は、結局この汚い人形を他のゴミと一緒に捨てることにした。 その翌日のこと。 彼女の家に電話がかかってきた。 相手の声に聞き覚えはないが、声からするとどうやら小さな女の子からのようだ。 「もしもし、私よ。メリーよ。何で私を捨てたの?覚えてらっしゃい。必ずこの恨みを晴らすために、あなたのもとに帰るから!」 それだけを一方的に告げると電話は切れた。 彼女はゾッとしたが、誰かのいたずらだろうと考えて余り気にしないことにした。 310 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/02/20 16:25 ところが、そのわずか5分後。 またもや彼女の部屋に電話のベルが鳴り響く。 今度の電話もやはりあの“人形”を名乗る少女からであった。 「もしもし、今あなたのマンションの前まで来たわ。もうすぐ会えるわね」 それから5分たつと、また電話がかかってきた。 「もしもし、今あなたのマンションの2階よ。もうすぐ会えるわね」 それからも規則正しく5分おきに電話はかかってくる。 「もしもし、今あなたのマンションの3階よ」 「もしもし、今あなたのマンションの4階よ」 もう彼女は怖くて電話に出ることができなかったのだが、“人形”はそれでもお構いなしに電話をかけ、留守番電話に一方的にメッセージを残していった。 「もしもし、今あなたのマンションの10階よ」 「もしもし、今あなたのマンションの11階よ」 「もしもし、今あなたのマンションの12階よ」 ついに人形は彼女が住む部屋の、すぐ下の階にまで迫ってきた。 彼女は逃げ出そうかと思った。 だが、もう遅すぎる。 再び電話のベルが鳴り、留守番電話にこんなメッセージが吹きこまれたのだ。 「もしもし、今あなたの家の前よ。ドアを開けて。居留守を使ったってダメよ。そこにいるのは、ちゃーんとわかっているんだから」 彼女は心臓が止まりそうなほど驚き、何もすることができずにただその場にうずくまり震えていた。 それから、また5分が過ぎる・・・ 再び電話が鳴り、あの人形の忌まわしい声が彼女にこう告げた。 「どうして開けてくれなかったの?でも、もういいわ。こうしてあなたに会うことができたのだから。 わかる?わたしは今、あなたの後ろにいるのよ・・・」 B! LINEへ送る - Part 28, 洒落怖 古典