ある小学生の女の子がおばあちゃんの家に行きました。
そして女の子はおばあちゃんちの物置で、
古ぼけた、かわいい女の子の人形を見つけたのです。
その日は、お手伝いすることもなかったので、その人形で遊ぶことにしました。
人形は、なかなか面白い作りになっていて、
身を立てていると、まぶたが上がって目が開き、
仰向けに寝かせると、まぶたが下がって目が閉じるのでした。
女の子は、夢中になって遊びました。
目が開いて閉じて、開いて閉じて…
そこで少女はふと思いました。
うつぶせに寝かせたら、どうなるのだろうかと。
少女は、人形の洋服の背中の部分を手でつかんで、
空中でうつぶせになるようにして、
そして下から覗き込んだのです。
すると
人形が、
可愛らしかったはずの顔を歪め、
鬼のような眼光で、少女をにらんでいた。