ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 21-30 > Part 21 > 怪談をしていると 2016/04/07 160 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/10/25 17:29 同じサークルの陽子は 大学の近くに部屋を借り一人暮らしをしていた。 3年頃の事だったと思う、 女ばかり6人、陽子の部屋に行って 鍋を食べながら コンビニで買ったお酒を飲み雑談をしていた。 冬の短い日も落ちてきて、 同じ学部の美佳は眠いと言ってベットに横になった。 飲むといつも真っ先に横になるマイペースな人だ。 その後もなんやかやと話をしていたのだが、 いつしか怖い話となり、 「こういう話してると霊が寄ってくるとかいうよね~。」 誰かが言った。 陽子の部屋は築何年かは知らないが、 比較的新しそうな外観で部屋も明るく清潔だ。 1Kで大学から自転車で10分程、 手頃な値段で良い所だった。 1年から借りていて今まで 怖い目にあったとは聞いていない。 161 名前:160 投稿日:02/10/25 17:30 そんな話をしている時、カタカタと音がした。 気になって部屋を見回すと、 陽子の後ろにある白い小さなタンスが 小刻みに揺れている。 皆も気付いたようで、 「地震?」 と誰かが言った。 話をやめ、皆が見つめるなか タンスは動きを止めた。 「地震だったのかなぁ~?」 「でも、電気のヒモとか揺れてないよ。」 不思議に思ったが、 又すぐに怪談に戻った。 カタカタカタ… 皆少しギョッとして 言葉もなく揺れる小さな白いタンスを凝視する。 しばらくしてそれは又動きを止めた。 「又揺れてたよね…?」 確認するように誰かが言った。 「まさかさぁ、怪談してる時だけ揺れたりして?」 私達は試しにもう一度怪談を始めた。 カタカタカタ… 他は何も動く物も無く、 タンスだけがまるで一本だけ 足の長さが短いイスが揺れるように カタカタ小さく揺れている。 162 名前:160 投稿日:02/10/25 17:31 「うわっ。やばいんじゃないのこれ?」 みんな少し緊張した顔になっている。 そんな中、 「う~ん…。」 ベットで寝ていた美佳が 苦しげな顔をしながら起き上がった。 一瞬緊張が解けホッした私が 「どうした?」 と聞くと、 「今金縛りにかかっててさ、 何かが胸に乗ってきた。」 そんな中又 カタカタカタ… もう皆怖くて急いで逃げ出した。 タンスの横をすり抜け玄関に向かう。 陽子以外は皆実家から通っており、 遠かったので泊まりに行く訳にも行かず、 結局彼氏を呼び出して泊まって もらったそうだ。 163 名前:160 投稿日:02/10/25 17:31 タンスカタカタはその後はなかった様だが、 しばらくしてこんな話を聞いた。 ある朝陽子が大学に行こうと 部屋を出て鍵を閉めようと扉の方に向き直ると、 扉に赤いものがべっとりと付着している…。 怖くなって実家に電話をかけ 母に来てもらったそうだ。 一人ではあまりマジマジと 見ることも出来なかったが、 母と観察したところ、 臭いなどからやっぱり血だろう と言う事になった。 一応警察には届けたが 原因は不明。 得体のしれない者の仕業とは 思いたくないが、 人間の仕業だとしても、 それも怖い。 しかしその後卒業まで彼女は その部屋に住み続けていた。 私には出来ない事だ。 B! LINEへ送る - Part 21, 洒落怖