ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 21-30 > Part 21 > 憑かれた男 2016/04/07 697 名前:のさま鷹鳴 投稿日:02/11/06 01:15 以前、鬼という話や蟲になった友人、神社に現れた狐などの話をアップしたものです。 今日は本当に私が経験した「憑かれた男」の話をしたいと思います。 実は私、某県で警察官をしています。 ある晩のことでした。 パトロール中の私に本署から 「駅前に酔っ払いがいて無駄に元気に暴れているから、ちゃっちゃとGOGO」 と指令が入り、言われたとおりすぐに行きました。 駅前に着いた私の目に飛び込んできたのは、 身長190センチくらい 肥満体 の大男が、 上半身裸で 甲高い奇声を上げながら ぼろぼろの靴1足を前に イスラム教の祈りのような仕草を繰り返しているというものでした。 698 名前:の 投稿日:02/11/06 01:16 私が勤務しているところは精神異常者が多く、また米軍基地があるということから、 私自身修羅場をかなり踏んできたつもりでしたが、 この男を目にしたときはさすがに戦慄しました。 とりあえず、この男をそのままにしてはおけないので保護と呼ばれる取り扱い (ぶっちゃけた話、本署の房に入れて人に迷惑をかけさせないようにする) をしようとしたのです。 しかし、その奇行を止めようとした私にその男は殴りかかって来ました。 まぁ、この程度なら慣れてるので別に問題もなく、 通常通り脇固めに取り、そのまま制圧しようとしたのですが、 全く効きやしない これ以上は折れるって行く角度まで持っていっても、痛がるそぶりも無く、 変な方向からでっかい拳でがんがん殴りつけてくるのです。 やむなく私は、両手で決めてるのに片腕1本で返されそうなのと、 暴れられると本人の腕がヤバイので脇固めを解きました。 いやはや、これまで私は何度も米軍人の酔っ払いと取っ組み合いしていたのですが、 その男のパワーと言ったらまさに規格外でした。 699 名前:の 投稿日:02/11/06 01:16 いったん距離を置いたところ、男は取り巻いていた一般人に向かいだしました。 危険を感じた私は後ろからタックルをかけ、 俗に言われるバックマウントを取ってどうにか制圧したのです。 しかし、男の奇行はここからでした。 暴れるのを止めた男は、次に自分の口を指差し「うーうー」とうめき始めました。 まぁ、最初は無視ですな。 そうしましたら、男はよーよし人間の言葉をしゃべりました。 「みず・・・みず・・・」 なーにいってやがんだこのおっぺけぺい! 更に無視。しかし男はあきらめず。 人に物頼むときにその態度はなんだこのクズめ。 とは、周囲の野次馬の目もあり言えるわけも無くと。 はいはい。警察官とはかくもつらい立場なのです。 700 名前:のさま 投稿日:02/11/06 01:17 後輩に水入れたコップを取ってきてもらい、飲ませようとしたところ男の口から出てきた言葉は 「こぼせ」 は?なんですと? 「地面にこぼせ」 なんやかんやと押し問答の末、こちらが折れて水を地面にこぼす。 ハイハイ。やってくれました。 男は地面に四つん這いのまま じゅるじゅるじゅるーーーーーー ええ、ええ。豪快に啜ってくれましたとも。きっちりラストはべろべろと地面を舐めてました。 一息着いた男が次に口にした言葉は 「お前死ぬぞ」 はい?なんですと? 「2年後死ぬぞ」 はいはい。いいからパトカーに乗りやがれ、この馬鹿。 心で思いつつ促す・・・わ。また暴れ始めた。 割愛しますが、この後パトカー内でも男は大暴れし、手錠をかけたり、 噛みついてくんのを肘を口の中に突っ込んで止めたりとかまあ色々と。 前半と後半で文体変わっちゃってるけど、もうどうでもいいわ。 長文ごめんねー。 んで一番洒落になんなかったのは、 最終的に鼻血やら何やら出すほど大暴れした男はC型肝炎持ちだったという。 ちなみにその事件から今4年後だったり。 んで、おわり~。 B! LINEへ送る - Part 21, 洒落怖