ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 11-20 > Part 15 > 瞑想 2016/04/01 561 名前: 投稿日:02/07/27 03:46 この話知ってる?いい話100みたいな題名の本に載ってた。 実話だと思う。忘れかけたので脚色入ってるけど、適当に書くよ。 Aさんは妻と子供がおり平凡ながら幸せに暮らしていました。 Aさんは趣味でヨガを習っており、いつのまにか、瞑想が趣味を 兼ね備えた日課のようになってました。瞑想する事で心が落ち着き 非常にすっきりした気分になるからです。いつものように瞑想している と、急にピシッといった空気が感じられ、夢の中に引き込まれました。 そこでは、現世の妻ではないカオリという妻と子供がいました。 彼女は優しく気丈で、Aさんとの仲も非常に良好でした。 その夢の中でAさんは普通に日常を過ごしていました。 はっと、我に返ると、瞑想したポーズでいる事に気づき、 不思議な感覚を覚えました。しかしそれは一度ではなく 瞑想する度に不思議な夢の中へと引き込まれていったのです。 その夢の時間はだんだん長くなっていってました。 いつのまにか、瞑想する事であちらの家族といる事が楽しみの 一つとなってました。無論、現世の妻も愛してるのですが、かおり といる時の、愛くるしい笑顔が自分を包む感じが現実でいる時でさえ 忘れられないものとなったのです。 562 名前:561 投稿日:02/07/27 03:58 ある日、かおりと些細な事で喧嘩をしてしまい、夢から現実に 引き戻されてからもひどく気になっていました。謝りたい気持ち もあり、夢の中へ行こうとするのですが、瞑想しても行く事が できません。思い悩んだAさんは、知り合いの有名な高僧(実存して ますが、名前は忘れました。もう亡くなられてます)に、今まで の経緯を話しました(カオリと夢の中の子供の事は話していない、 あくまで瞑想の過程で起こる夢の事だけ)その高僧は、明日又来なさい と言い、Aさんを帰しました。Aさんが翌日高僧を訪ねると、その高僧 は、こう言いました。「昨日あなたの家族(夢)と会って来ました、かおり さんもあなたと喧嘩した事をひどく気にしており、あなたが帰って 来ないのは自分のせいだと思っていますが、気丈な彼女は子供と元気 にあなたが帰ってくる事を信じています」 563 名前:561 投稿日:02/07/27 04:08 A 「どうすればまた彼女に会えるのですか?」 高僧「結論から言えば、あなたはもうあちらの家族とは会ってはいけない この世界は何次元もの世界が重なり合ってできています。あなた は瞑想がきっかけで、そちらの次元を覗いてしまった。かおりさん と子供は言うなれば、魑魅魍魎のたぐいなのです。このままそちら の世界に行き続ければ、現実の生活でよくない事が起きる。その事 をかおりさんにも説明してきました」 A 「せめて、彼女に別れの挨拶をさせてください」 高僧 「いいでしょう、彼女に別れを告げ、あちらの世界とは縁を切り なさい」 そういうと、高僧はAさんに瞑想をさせませた。そうすると、夢の中へ と引き込まれる空気が感じられ、Aさんは夢の中へ行きました。 565 名前:561 投稿日:02/07/27 04:29 夢の中の家へと久しぶりに帰ると台所の居間でかおりさんが 座っていました。「お帰り」彼女はそう言いました。昨日高僧 が来て、彼女には説明をしており彼女も全てを悟っているようで いささか元気がない様子です。 A 「ごめん。もう帰ってくる事はできない」 かおり「分かっているわ。永遠にさよならね」 A 「ごめん・・・・ご・・め・・・・・・ん」 もう二人とも言葉になりませんでした。 Aさんとカオリさんは最後に別れのキスをしました A 「さようなら・・・元気で・・・」 カオリ「さようなら・・・あなたも元気で・・・」 さよならの挨拶を言うと、Aさんは現実の世界へと引き戻されて いました。頬には涙が伝っていました。 高僧「あちらの世界へと行く穴は閉じました、もう瞑想しても 行く事はありません。世の中には不思議な事があるのです」 高僧は全てを悟っている様子でそう言いました。 Aさんは瞑想をしても二度とあちらへ行く事はありませんでした。 Aさんにとっては凄く不思議な体験で、大事な思いでとして心に 残ってるそうです。この話知ってる人いない?読者投稿のもので、心の残るいい話100 みたいな感じの本に載ってました。話は記憶が曖昧で、少し脚色した かもしれないので、知ってる人いたら正しいの教えて。 何次元もの世界が重なり合ってるって聞いた時は、自分も不思議な 感じがしました。今、自分がいる空間には他の人がいて、何重にも 重なり合っていると思うと不思議。神隠しもこういう事が原因かも しれないですね。取り敢えず、記憶を繋ぎ合わせながら書いたので 稚拙な文章になって申し訳ない。 B! LINEへ送る - Part 15, 佳作, 洒落怖 佳作