ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 1-10 > Part 6 > 車と同じ速さで 2016/03/20 90 名前:ななし子 投稿日:2001/07/01(日) 20:28 ある夏の日の出来事。 実家に帰省していた大学生Aは、お盆が明けたので自分の家に戻る途中だった。 帰省ラッシュを避けようと、夜中に山道を車で走っていた。 途中で尿意をもよおしたため、車を脇に止め、茂みの中へ入ってった。 用を足し終え、ふと顔を見上げると白い着物の老婆が浮いていた。 老婆は動かず目を見開きAをジッと見ていた。 Aはびっくりした。良く見るとそれは首吊り死体だったのだ。 腰が抜けそうになりながらも自分の車に辿り着いた。 「ここは山の中で他の車は一台も通らない。とにかく警察に通報しなければ。 今来た道を戻るより、このまま進んで街に出たほうが早い。」 Aは車を走らせた。 山道は暗い。Aの車のライト以外明かりなんてなかった。 Aはさっきの恐怖がまとわりついて、街に出る事だけを一心に考えていた。 そして、前方に微かな明かりが。それはトンネルだった。 「ここを抜ければもうすぐ街に出る。」 トンネルに入りAは少し安心した。 ふとバックミラーを見ると、なんと自分の車の真後ろをさっきの老婆がすごい形相で 車と同じ速さで走って追っかけてくるのだ! Aは「わああっ!!」と叫び、またバックミラーを見ると何もない。 Aはこれは一種の強迫観念だと思った。汗がふきだしていた。 しかし、サイドミラーを見ると車の真横に老婆が‥!! 老婆の目はAを凝視していた。 Aの車はそのままトンネルを抜けたところカーブを曲がりきれず崖下に落ちてしまった。 B! LINEへ送る - Part 6, 洒落怖