ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 21-30 > Part 25 > 追いかける男 2016/04/16 59 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/01/30 02:53 この話はちょっと心霊現象とは違うかもしれませんが、 異常に恐ろしい経験だったので書き込みます。皆さんは どのように感じるでしょうか。 大学時代の飲み会の帰りの出来事です。最寄の駅での飲み会 だったので、駅まで自転車で行き、帰りも自転車で家へ向かって いました。夏の夜風が酔い覚ましにちょうど良かったのを 覚えています。 60 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/01/30 02:53 気分よく自転車を走らせていると、前方の街灯の下に何か 黒い影が見えました。特に何も感じなかったので普通に 近づいていって解ったのですが、それはうずくまった 男性でした。どうやら気分が悪いらしく、肩が大きく揺れる ほどの深呼吸をしており、うめき声もあげていました。 (なんだ、酔っ払いかよ…)そう思いつつ一回は通り過ぎた のですが、ほって置くのもなんだよな?と思い、引き返して 男性に声を掛けました。「大丈夫ですかぁ?」するとその 男性は「ええ。」と返事をしながら、ゆっくりと顔を上げ ました。「ひっ!!」私は思わず悲鳴を上げてしまいました。 その男性の顔は、火傷でもしたかのように酷くただれていて、 元もとの顔がどんなだったかが想像出来ないほどだったのです。 62 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/01/30 02:54 私のそんな態度に気分を害したようで、その男は「俺の顔に何か 付いているのか!」と少し怒ったような口調で言いました。 私は恐ろしくなって、その言葉が終わるか終わらないかの内に 自転車に飛び乗り、一目散に逃げ出しました。しかし、後ろから 追いかけられているような気配があり、不利婿ことも出来ずに 必至で自転車を走らせました。 63 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/01/30 02:57 気づいたら薄暗い公園に着いたのですが、<コツ…コツ…>と 後ろから不気味な足音が近づいてきて、私はパニックに 陥ってしまいました。また自転車を走らせ、もっと明るい場所に 行けば良かったのですが、人間パニックになると本当に 考えが回らなくなるモノです。その時公園内で目に付いた一番 明るい場所、トイレに逃げ込んでしまったのです。一番奥の 個室に入り、鍵を掛けてじっと息を潜めていました。 <コツ…コツ…コツ…コツ…>足音がトイレに入って来ました。 <ギィー…>トイレに入ってすぐの個室が開けられる音がしました。 <…バタン…>ドアが閉まります。 <コツ…コツ…コツ…>狭いトイレの中に足音が響きました。 <ギィー…………バタン…>順番に開けては閉めていました。 (あぁ、次はこのドアだ…)私は恐ろしくなって、必至で ドアノブを押さえ、ただただ顔を伏せているだけでした。 息を殺しているのですが、早くなった心臓の鼓動は非常に 大きく聞こえて、あの男に聞こえてしまうのではないか?と 思うとまったく生きた心地がしませんでした。 <コツ…コツ…コツ…コツ…>(…ん?)不思議な事に、その 足音は私の入っているドアではなく、出口の方へと消えて 行ったのです。(まだ油断は出来ない。)そう思った私は、 そのままの姿勢を崩さず、じっと息を殺していました。 64 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/01/30 02:58 どのくらい経ったでしょうか。そとも薄っすらと明るくなって きましたので、(いくらなんでも、もういい加減に大丈夫だろう。 朝にもなったし、そろそろ人が出てくる時間だし。)私は 意を決してドアの鍵を開け、そーっと隙間からトイレの中を 確認しました。当たり前ですがあの男の姿はありませんでした。 ドアの上下の隙間があまり開いていなかった為に気がつきません でしたが、外はだいぶ明るくなっており、昨日の深夜の出来事が 嘘のようでした。ずーッと同じ体勢で力を入れていたので、 全身にだるさがありましたし、晴れ晴れとした気分だったので ウーンと背伸びをしました。 「ヒッ!!」次の瞬間私は凍りつきました。背伸びをしたときに 何気なく目をやった個室外側の小窓から、あの男が覗いていたのです。 (あいつ、一晩中こっちを見ていたのか!!)私は人の姿を 求めて、一目散にその場から逃げ出しました… B! LINEへ送る - Part 25, 洒落怖