ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 21-30 > Part 28 > もうすぐだよ 2016/04/19 524 名前:にに 投稿日:03/02/22 12:46 子供の頃からいろいろと見えていた「モノ」が 普通じゃない「モノ」だと気付いた時の話。 僕が小学校に入った頃だったと思う。 原因は記憶が曖昧で覚えていないけど 2、3泊の入院をした時、それを見た。 夜、もう部屋の明かりを落して静まり返っていても 昼間からずっとベッドに横になってばかりいたせいか 全然眠くならないでいた僕は 4人部屋の病室を何の気なしに見回していた。 病院の駐車場の明かりが窓からぼんやりと室内を照らして だいたい部屋の中に何があるか判別できるくらいの暗さ。 それは隣りのおじいさんのベッドの側に立っていた。 525 名前:にに 投稿日:03/02/22 12:48 輪郭に凹凸が少なく、のっぺりとして厚みも感じられない。 それでも、頭、肩、腕、とヒト型をしているのがわかる。 全身が薄く青い光を発しているように見える。 眠っているおじいさんを見ているのか、ぴくりとも動かない。 が、その青い影は僕が見ているのに気付いたのか ゆっくりと振りかえり、異様に大きい目を僕に向けた。 大きな目に穴を開けたような真っ黒な瞳がぽつんとある。 そしておじいさんを指差してこう言った。 「もうすぐだよ」 その青い人影はまたおじいさんを見つめるように向き直った。 僕は直感的に気味の悪さを感じて 看護婦さんを呼ぶためにベッドを抜け出し ナースステーションに向かった。 当直の看護婦さんを呼んで部屋に帰ると その青い人影はなく、おじいさんも静かに寝息を立てている。 で、結局僕が退院するまでおじいさんに何事もなかったけど 今でもごくたまに、そののっぺりとした青い人影を見る。 たぶん、あちこちにいるんだと思う。 一応霊っぽいのを見る事ができる体質みたいだけど それはなんか異質で、ちょっと、気味が悪い。 B! LINEへ送る - Part 28, 洒落怖