洒落怖超まとめ

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四隅ゲーム

   

248リア女子高生 ◆90TXzhvFQ. sage 2008/02/24(日) 16:31:26 ID:6TNl9rVlO


私は高校生で、演劇部に所属しています。
うちの部はなんか見える類の人が多くて、活動場所の視聴覚室もなんかそういったモノが集まりやすい場所でした。

視聴覚室はホワイトボード、音響照明ブース、倉庫なんかがあって、特に倉庫ん中はヤバいのが沢山いるらしいです。

倉庫には首を吊っている男性、赤い着物の女の子、ブースを覗く男、人ではないナニか。
ブースにはうずくまる黒い影。ホワイトボード周辺には人だかなんだかわからんデカいもの。
その他室内を徘徊する青白い人(ウォーキング青い人と呼ばれてる)や物陰からちらちら覗いてくる肌色の人(ちらりんと呼ばれてる)がいます。
あとまぁ私がたまになにもない空間に向かって「なぁさとみ」なんて言いますがそれはおふざけでした。(「〇〇だよなぁさとみw」「誰だしさとみw」「しらねw」みたいな)

ことが起こったのは水曜日

249リア女子高生 ◆90TXzhvFQ. sage 2008/02/24(日) 16:32:54 ID:6TNl9rVlO


その日は音響と役者が一人欠席していて、7人での活動でした。
ちょっとテンションが上がらなかったので、みんなでグルグル回りながら発声を兼ねて大合唱をしていました。
歌い終わってさぁ次どうするかとなった時、一年生の中で一番見える人なK子が「かごめかごめでも歌うか」と言いました。
ここでそれはどうかとも思ったのですが、まぁみんなテンション高くなってきてたし「じゃあアップテンポでいくべかw」と、みんな手を繋いでグルグル廻り出しました。

「後ろの正面だーあれっ」

T子「終わっちゃったぜ」
私「どぅーすんべ」
S籐「まだ時間あるよねー」
K子「あー…、N村(私)トイレいこー」
私「いーよー」
T内「うちらどうしてる?」
私「あ、じゃあ四隅ゲームやってろよw」
M山「何それ」
私「雪山とかでやってんじゃん、延々グルグル廻る奴。あれ本当は5人でやるんだって。丁度いいじゃん」
H松「ルールワカンネ」
私「T子説明ヨロ」
T子「グルグルすんだよ」
K子「N村漏れるからw」
私「今行くからw」


inトイレ(ここもなんかいる)

K子「かごめかごめしてる時さ」
私「ん?」


250リア女子高生 ◆90TXzhvFQ. sage 2008/02/24(日) 16:35:31 ID:6TNl9rVlO

K子「ブースの窓見たら写ってる人数一人多かったんだけどw」
私「ちょwマジさとみ自重w」
K子「さとみコワスw」
二人してさとみさとみいいながら視聴覚室に戻ると蛍光灯からダウンライトになっていました。
私「ちょwおまえらやる気満々かw」
T子「ルールワカンネw」
私「仕方あるめぇ、教えてやんよ」
この時T子がK子に何か話しかけていたので、私はM山、H松、T籐、S内の四人を四隅に配置した。
S   T

    私
    ↓
H   M
こういう図になり、私がMの肩をタッチしたところでK子達が気づいた。
K子「マ、マジでやんのかw」
私「や、説明だけwここでガチは怖すぎるw」
T子が、「じゃあ私ここー」とS籐とH松の間に行き、K子は「じゃああたし真ん中ー」と言って移動した。M山はH松に向かって移動している最中だった。
その瞬間H松が無駄に気を利かせて明かりを全部消しやがった。視聴覚室は真っ暗になった。
この時の立ち位置は以下の通り。
ホワイトボード
S籐     T内

T子  K子

H松M山    私
  ブース  倉庫

251リア女子高生 ◆90TXzhvFQ. sage 2008/02/24(日) 16:36:50 ID:6TNl9rVlO


この時私は倉庫の前にいた。先にも書いたけど倉庫はヤバげな感じのが沢山いらっしゃるので、暗闇の中私はそこから離れることにした。
みんな「H松ゴルァ!」「早くつけろゴルァ!」と騒いでいた。だがしかしH松は天然さんなのでなかなかつけられない。
私が三歩程移動したとき、右側に威圧感を感じた。暗闇の中でも確かに解る背の高い影。M山かとも思ったが彼はH松と四苦八苦していた。ここにいるはずなかった。
全身を悪寒が駆け巡り私は目を逸らした。その先に、目映い銀色の筋があった。
それが何だったのか今でも解らない。直線の亀裂のような銀色が輝いていた。影に対する恐怖を押し殺すため私はそれを見つめていた。
ただでさえ暗いところが怖いのに。私は静かにパニックを起こしていた。

T子が叫んだ「みんな名前呼べ名前!」
みんな順に自分の名前を叫んだ。
「K子!」「S籐!」「T内!」「T子!」「M山!」「N村!」「H松!」「あたしぃ」「Tぃ~子ぉ~う!!」「M山うるせー!!」「おまえもうるせー!!」「早くつけて早く!!」

最後にK子が叫んで明かりがついた。銀色の光も消えた。
部屋を見渡していると、K子と目があった。「N村」と呼ばれ、ホワイトボードの隅まで二人で移動した。他の五人は真ん中に集まってH松をボッコボコにしていた。

252リア女子高生 ◆90TXzhvFQ. sage 2008/02/24(日) 16:38:59 ID:6TNl9rVlO

K子「なんかいた」
私「私の横にいた奴?」
K子「え、嘘そんなのいたの。てかヤバいよめっちゃ増えてたよ。
あとさぁ、あたしぃって誰か言ったよね」
私「K子でしょ?」
K子「え!?違うあたしの後ろから聞こえた!」
私「え?」

みんなで明かりをつけたままさっきの位置に戻ってみた。K子の後ろには誰もいなかったし私の横にも誰もいなかった。

K子「かごめかごめの時から増えてたのかな…」
T子「ブースん中にもなんかいたよね」
私「あぁちらりん見てたね」
T子「違う黒いのが歩いてた」
K子「嘘!?いつも座ってるのに…」

私「四隅ゲームってさ」
全員「?」
私「雪山でやると、暗闇の中一人増えてるとか言うじゃん。違うんだよね。
みんな忘れちゃってるだけであれって本当は5人でやってたんだよ。だから続いてたんだよ。
本当のルールは5人で始めて、途中で誰かこっそり抜けるんだけどそれでも何故か続くっていう奴なんだけどさ。神隠しの方法らしいんだよね。暗闇だから誰が抜けたのか解らないじゃん。そんでそのまま消えちゃうらしよ。記憶も書き換えられちゃうんだって。
雪山から帰るとき、あれなんで俺達6人乗りのワゴン借りたんだっけって。なんで缶詰5人分あるのって。
ねぇ私達さ、本当に最初から7人だったっけ?」

253リア女子高生 ◆90TXzhvFQ. sage 2008/02/24(日) 16:40:55 ID:6TNl9rVlO


誰も何も言わなかった。

考えてみればおかしなことばかりだった。
四隅ゲームは壁伝いに行うものだ。なのになぜあの時
K子は真ん中にいったのか。
普通ならT子の対面である私とT内の間に行くはずなのに。
あたしぃ、と聞こえたのもK子の後ろ。私とT内の間。

沈黙が重かった。

T子「…歌うか!」
M山「そうだな歌うか!」
私「イェー!」
T子がメインパート、私が女声ハモリ、M山H松が男声ハモリでドレミの歌を歌った。
S籐とT内が手拍子をしていた。K子は、顔をひきつらせながら耳を塞いでいた。

「さぁうーたーいーまーしょー!」

私「…K子さん?」
K子「…T子のパート一人多かったべ?」
T子「え?」
K子「N村でもなくてT子のパート、めっちゃ高い声で誰か歌ってたべ?耳塞いでもそいつだけ明瞭に聞こえたべ?」
その時の立ち位置が↓
T子
M山 S籐
H松 T内
K子
 私
私とH松の間に、何故か一人分のスペースが空いていた。

254リア女子高生 ◆90TXzhvFQ. sage 2008/02/24(日) 16:45:28 ID:6TNl9rVlO



どうしてか、その場にいた全員が、いるはずのない『さとみ』を認識していた。見えてないしいないって解っているのにそれが『さとみ』だとみんなそう思っていた。
さとみなんて存在しない私の冗談だったのに。

あの銀色の亀裂は何だったのか、私の横にいたのは誰だったのか。
さとみってなんなのか。
それはこの後起こった不可解なことと同時に解るのですが、ちょっと文にしきれないので書けたら持ってきます。長々スレ消費してすいませんでした。

255リア女子高生 ◆90TXzhvFQ. sage 2008/02/24(日) 16:51:52 ID:6TNl9rVlO

6の立ち位置しくったので訂正
    T子
  M山  S籐
  H松   T内
      K子
     私

私とH松の間に一人入れるスペースがあった

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