洒落怖超まとめ

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気配

   

819 2009/12/08(火) 13:14:49 ID:IhfSW0JsO

二つ目は友人Nの家での事。
夜中散々Nと遊んだ後、Nの家に泊まる事になった。
冬だったので、私はコタツに下半身を突っ込んでゴロゴロしながら、すぐ近くの布団で寝そべるNと話していた。
その時にNのお兄さんがこの家で首を吊って自殺した事を聞いた。
怖がりな私だけど友人のお兄さんなので怖いとは思わなかった。
Nがすぐ近くにいたし、電気も点いていたし。
喋りながらいつの間にか眠りについてた。

どれ位たったか分からない。
私はふと目が覚める。
でも、目は開けなかった。
寝起きなのに寝起き特有のぼんやりした感じはない。
私は横を向いて寝てた様でさっきと同様コタツに下半身だけ入って目を閉じた暗闇の中、ただボーッとしてた。

と、頭上に何か気配を感じた。
ヤバイ…!思った時はもう動けなくて、それに気付いたと同時に
「ヴぅー…ヴー…」って
低い低い男の唸り声が気配の方から聞こえてきて背筋が凍るのを感じた。

820 2009/12/08(火) 13:32:23 ID:IhfSW0JsO

当然目は開けれない。
「ヴぅ…ヴヴぅー…」
ってその声はただ呻く。
少しでも動いたら何かされるんじゃないかと、私は金縛りから解放される努力すらせず、その声が止むのを目を閉じたままただじっと待った。
どれ位時間が過ぎたか分からない。

「*○¥$※∞○○」

なんと言ってるか分からないけどその唸り声の上にかぶせる様に、お婆さんのお経?を唱える声が聞こえてきた。
それはかなり力を込めてる様にも聞こえるし、力なく聞こえる様にも聞こえる。
一方男の人の声は
「ヴヴぅ…!ヴヴッ!」
ってなんだか苦しそうになる。
「*○¥$※∞○○」
お婆さんはそれに同じず唱え続ける。
なんだか分からないけど、この家のお婆さんが助けてくれてるのかなって思った。
「ヴぁあぁ…」
ってお経をきっかけにうめき声がゆっくりゆっくり小さくなってく。
ゆっくり小さくなって、ぴたって呻き声が消えたのとお婆さんの声が消えたのはほぼ同時だった。

バッ!って目を開けたら驚く事に真っ昼間だった。
すぐNの方を見るとNは本を読んでた。
え!?え!?ってビックリした。
だって目を閉じてても光は感じるのに。
私「ずっと起きてたの?」
N「うん…?」
いきなり起きた私にNは驚いてる様だった。

信じてもらえない気がしたからNにこの事は話してません。
今は夢だったと思う事にしてます。

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