洒落怖超まとめ

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結婚式

   

611 名前:結婚式1 投稿日:01/10/14 03:41
「だから教会で結婚式なんかやりたくなかったんだ・・・」

彼女(今は妻)の希望で、式は教会式になったものの

キリスト教徒以外は神父の言葉(なんかよくわからん聖書の説明みたいなもの)

を聞かなくてはならなくて、俺は心底不機嫌になっていた。信仰心など

まったくない俺は、相づちをうつフリをして、

適当に聞き流していた。あまりの退屈な話にイライラして、返りに敷地内に

あった十字架を蹴飛ばすと、一辺が砕けて倒れてしまった。彼女は真っ青に

なってオロオロしていたが、俺は気にせず唾を吐き捨て、修理代替わりと

言わんばかりに、ポケットから小銭を取り出し十字架にたたきつけた。

今思えばこれが悪かったのか・・・

式当日、俺は朝からダルく、体調がすぐれなかった。しかも何故かあの

教会に近づきたくない。理由はないが、イヤな予感がした。

式の途中、俺は頭がフラフラして倒れそうになった。体調がわるいからか?

そう思った直後・・・

周りの音が全て聞こえなくなって、景色も全ての色が白と黒になっていたのだ。

列席者も椅子も壁も同じ、全てが停止し、色褪せ、自分だけが動いている、

そんな感じだった。わけがわからなくなり、これはどうしたことだろうと

思っていると、正面の大きな宗教画(フランダースの犬のラストシーン

のような絵)に描かれた白い天使が、どす黒く染まっていくではないか!

612 名前:結婚式2 投稿日:01/10/14 03:49
さらに・・・・真っ黒な天使達は絵画の中から抜け出して(!)

俺にむかって飛んできた。もう完全なパニック状態。声も出せず

汗をダラダラ流して呆然と立ちつくす俺の首に、天使の手が

まきついた。この時点で天使の意図を悟った。

俺は今ここで・・・・死ぬ・・・・・

ゆっくりと首に力がかかる。もう息もできないほどだ。

金縛りにはなってなかったと思うが、恐怖で指一本動かない。

意識が遠のき、もうだめだ・・・・そう思ったその時。

キィィィン・・・・・!

何かが落ちる音。その瞬間、天使達は姿を消し、辺りの景色にも

色が戻り、音も聞こえるようになった。

床に目を落とすと、これから彼女に指にはまるはずの指輪が

落ちていた。

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