洒落怖超まとめ

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覗かれた部屋

   

731 名前:kazu  投稿日:2001/02/25(日) 17:32

俺が高学生の頃の話。

同じクラスにいじめられっ子のT雄とゆう奴がいた。
チビで運動神経が悪く何を言っても黙ってうつむいてる
奴だったので、クラスの皆が調子に乗っていじめていた。
ある夏休みのこと。
サッカー部だった俺は学校で1週間の合宿があった。
昼間T雄を何回か見かけたのでMという友達に言った所、
「あいつは化学部らしいぜ。部活だろ?」と言われた。

そして合宿6日目の夜俺とMは驚愕の一夜を
過ごす事になる・・・。

732 名前:kazu  投稿日:2001/02/25(日) 17:35

連日の練習のせいで俺は布団を引くと共に眠り込んでしまった。
ところが、熱帯夜のせいで喉がカラッカラに渇き
夜中の2時に目がさめた。
思わず俺は、簡易冷蔵庫にあったよく冷えている麦茶を
いっき飲みした。すると突然体の体温が下がったのか
ブルッとして尿意を感じトイレに行くことにした。
そーっと教室のドアを開け出て行こうとすると
「俺も行く」とかみ殺したような声が聞こえた。
布団から誰かが出てくる。Mだった。
「ビックリさせんなよー。ビビるじゃねーか」
Mは30分前からトイレに行きたかったらしいが、1人で
行くのが怖かったので我慢していたらしい。
俺たちは笑いながら校舎の長い廊下をトイレに向かって歩いた。
廊下の窓からフッと外を見ると、1つのプレハブ小屋の明かりが
目にはいった。
誰かいるのか・・・?
その時人影がプレハブ小屋にスーっと入っていくのが見えた。
T雄だった。


735 名前:kazu  投稿日:2001/02/25(日) 18:33

俺たちはT雄が何をしているのか興味を持ち、連れションの後
見に行くことにした。
文科系に合宿なんてあるか?と思いながら・・・。
プレハブの入り口に着いた。ボロい木で看板がかかっている。
「化学研究 同好会」
同好会だから化学室は使わせてもらえず、元物置小屋だった
プレハブ小屋を部室にしていたのだろうか?
ちゃちな窓から中が覗ける。俺たちは「オナニーしてたりして」
など、夏休み明けにクラスメート達に話すネタができた事を
内心よろこんでいた。
ソーっと覗く。バレないように。
T雄は中にいた。
椅子に座り後ろを向いて、体の上半身を小刻みに揺らしていた。
「わはは・・・、マジでオナってんじゃねえのか?」
「こっち向け。こっち向け。」
俺たちは笑いたいのを我慢し、小さな声で話していた。
その時、パッ!とT雄がこっちに振り向いた。
俺たちは瞬間凍りつく。
T雄が口紅を塗っていた。と思ったが、どうも変だ。
T雄が手に持っている物は、血まみれのニワトリだったからだ。
そしてT雄のまわりにひらひら舞う物。まさしくニワトリの羽だった。
顔を見られた!と思ったが、とにかく逃げた。
教室まで今までに無い走りをした。
すぐさま布団に入ったが、真夏にガタガタふるえる。止まらない。
心臓がバクバク破裂しそうだった。
その時・・・。

739 名前:kazu  投稿日:2001/02/25(日) 19:16

教室のドアが開く音がした。
「やっぱりばれていたんだ!」と思ったが、怖くて怖くて、寝た振り
するしかなかった。Mもじっとしているようだった。
他の部員のいびきや歯軋りが1つ1つよく聞こえるほど神経が高ぶっていた。
T雄はじっとしている。動く気配は、無い。
「このまま出て行ってくれー」俺は祈った。
入り口からごそごそ音がしてきた。「T雄が動き出したんだ!」
俺は目をぎゅっとつむり、寝たふりをする。
動いちゃいけない。そんな気がしたからだ。
T雄は近づいてくる。「・・・・・」何かつぶやいている。
でも俺には聞こえない。俺のほうがMより入り口に近い。
やべーよ・・・こわい・・・。耳の中は自分の鼓動いっぱいだった。
T雄が隣の奴の所まできた。ごそごそ。「・・・ちがう・・・」
T雄の声がはっきり聞こえた。何が違うんだ!?やっぱり顔を見られたのか!?
そして俺の布団の中に手が入ってきた。
T雄の手が何かを探している。そして、俺の左胸をさわって

「君だね・・・」

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