洒落怖超まとめ

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警鐘

   

880 名前: ◆yFjM5n3k1s 04/01/10 17:02
まあ、この部屋は普段学校生活をしているときにも何度か入ったことがあるので、
特に目新しいものがあるわけでもなく、もう2時40分位になっていたので
そろそろ帰ろうと思い、ふと何気なく窓の外を見て自分は凍り付きました。
あれは何か知っているはずなのに頭がそれを理解しようとしてくれません。
なんと窓から見える校門を通り、一台のパトカー学校の敷地内に入ってきたんです。自分は焦りました。これはマズい!
自分が通っている学校なので、見つかっても逮捕されることはないでしょうが、
当然、親や教師に連絡され、厳しく注意を受けることでしょう。それははっきり言ってごめんです。
驚くほどの早さで状況を理解した自分の頭は、無論次の瞬間には自分の全身に
ただ一言命令しました。

「逃走せよ」と。

881 名前: ◆yFjM5n3k1s 04/01/10 17:02
自分は慌てて入ってきた窓から部屋を出て、次に何をすべきかを考えました。
「・・・外に出るのはまずいな。警官と鉢合わせになる可能性が高い。
とすると・・・屋上か。」
目的地を決めると、一目散に駆けだしました。
これでも元剣道部。先手必勝です。
屋上に着いた自分は、急いで隠れられそうな場所を探しました。
幸い、屋上の端の縁と柵の間に、一定間隔ででっぱりがあり、自分はその陰に身を隠しました。
心臓の鼓動をなだめながら自分は精一杯身を縮めていたのですが、
そのうち、信じられないことに眠気が襲ってきました。
寝たらまずいと思いながらも、極度のストレスで疲れきっていた心身は、
大して抵抗もせず眠りに落ちていきました。


882 名前: ◆yFjM5n3k1s 04/01/10 17:03
目が覚めたとき、自分の心は意外と落ち着いていました。
あたりはだいぶ明るくなっており、時計を見ると朝の5時30分。
屋上から下を覗いてみても特に人の気配がしなかったので、自分は思い切って外に出ることにしました。
恐る恐る階段を降り、念の為普段あまり使われていない出入り口から外へ。
扉を開けて外に出た自分の目に飛び込んできたのは清々しい朝の青空でした。
自分は、おもいっきりさわやかな空気を吸い込み、家に向かって歩き出しました。


家に着くと安心感からものすごく眠くなり、布団に入って5時間ほど寝ることにしました。
2日後に定期考査があるので、あまりたくさんは寝られないと思ったんです。そして自分は深い眠りに落ちていき・・・

883 名前: ◆yFjM5n3k1s 04/01/10 17:03
目が覚めると翌日のAM1時でした。
「はあ?!」自分は叫びました。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
こりゃあやる気もなくなるっつーの。完全にだらけた自分は次の日にあった3教科のテストで
見事オール赤点をとってしまった。
でも、きっと俺は今回のことで何か大切なモノを手に入れたんだと、
そう思った気がしないでもなかった。




fin

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