ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 31-40 > Part 36 > 赤いカーディガン 2016/04/27 98 名前:名古屋/1 投稿日:03/05/02 19:34 中学生の頃だから、今から20年程前。 家族旅行中、真夏の名古屋で渋滞にハマりました。 気温は35度を超えていて、車はノロノロだからクーラーもきかない。 家族5人汗を流しながら、ぐったりしてたな。 私は運転席の後ろに座って、窓の外を見ていました。 しばらく停車していた渋滞の列が動き出した時に、 すぐ脇の中央分離帯に立っていた男と、窓越しに擦れ違いました。 分離帯には草が繁っていて、その端に立つ男は俯いていたので、 顔は長めの髪に隠れて見えませんでした。 男は白いスラックスをはいて、このクソ暑いのに、 真っ赤なカーデガンを着ていました。 99 名前:名古屋/2 投稿日:03/05/02 19:35 厨房ながらもヘンだなと思った私は、擦れ違ってすぐに、 車のリアウィンドウ越しに振り返ってみました。 見えたのは後ろに連なる車の列と、無人の中央分離帯だけ。 「今、ヘンな人立ってたよね?」 家族に訊いても、ノーリアクション。 暑さでぼんやりしていた他の家族はともかく、運転していた父は 目にしているはずなのに、あんなに目立つ男を見ていないなんて、、、 ああ、他の人には見えなかったのだなと、 その時、妙に納得したのを覚えています。 思えばアレは本当に赤いカーデガンだったのかなと、今でも時々考えます。 目にしたのは一瞬だったのに、 真っ赤な色がとても鮮明に脳裏に焼き付いているので。 B! LINEへ送る - Part 36, 洒落怖