ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 1-10 > Part 8 > ヒールの音 2016/03/22 48 名前:怪談の肝 投稿日:01/09/06 23:56 何故か僕、普段からおかしな物をたまに見るんですよ。 例えば真っ黒な人影とか、彗星型のUFOとか。 後は自分1人しかいない部室で背後のドラムが突然鳴り出したり、 寝ていると誰も蛇口をひねってないのに、水のしたたる音が聞こえたり。。 もう数え切れないですね。 でもこれまでたいして恐いと思った事はなかったんですけど、 「これは嫌かな」って思った話をしようと思います。 あれは約3年前、僕は中学3年生だった頃の話なんですけど。 その日僕は仲の良いT先輩と一緒に帰る約束をしてたんですけど、 先輩が三者面談で遅れちゃって。 その間、僕は廊下に座り込んで終わるのをまってたんですよ。 そしたら何故かわからないんですけど、突然すごい寒気に襲われて。 背筋が張り付くっていうか。 最初の方は「疲れてるんだなぁ」と思って、たいして気に留めなかったんですが、 悪寒もいやな気配もまったく消えず、それどころかどんどん嫌な気配は強くなってくるんです。 気味が悪くなって立ち上がろうとしたその時、 僕の左側にある階段から 「カツーン」 と誰かがヒールで降りてくる音がしたんです。 保護者の人か?と思ったんですけどどうやら違う様なんです。。。 カツーン、カーン....... 音がどんどん早くなってきます。 49 名前:怪談の肝 投稿日:01/09/06 23:57 よく聞くと女の人の笑い声のようなものも聞こえてきて・・・。 だけどその笑い声、おかしいんです。 始めはクスクスと笑う程度の笑いかただったんですが、 階段を降りてくる音の速度に比例して、 どんどん笑いかたが恐ろしくなってくるんですよ。 「カツ、カツ、カツ、カツ、カツ・・・。」 ひ・・ひひひ・・・ひゃっはっはっはっぁ!!! 「これはやばい、逃げよう」、と思ったのですが体が動かないんです。 靴音と笑い声がMAXになって、体が動かなくて・・・。 「もうだめだ!!」 と思ったとき・・・。 音がぴたり、と鳴り止んだんです。 そのとたん教室のドアががたんとあいて。 「何してんの?」 そうです、先輩の三者面談が終わったのでした。 さっきまでの重い空気がはれ、緊張の糸がきれた所為か、 僕はその場にへたり込んでしまいました。 その姿を見てT先輩のお母さんは異様な表情をしました。 よっぽど自分は変な顔をしていたんだろうと思い、 すぐに顔を作り、何もなかったように3人でかえったんです。 後日談。。。 T先輩から電話がきまして。 「この間一緒に帰ったよねぇ。あのさぁ、あんたと別れてから 母さんから聞いたんだけどね。あの時、あんたへたり込んでた じゃん。その時あんたのすぐとなりに髪の長い女の人が、 ずーーーっと立ってて、あんたのこと、見てたらしーよ。」 ちょっと待て。ってことはあのヒールの音と笑い声は。。。。。 しかもあの時のT先輩のお母さんの表情・・・カンベンしてくれ。(泣)・・・・・・ という話なんですけど、どうですか?ウソ臭いけど、本当なんで。 信じたってください。 B! LINEへ送る - Part 8, 洒落怖