ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 1-10 > Part 10 > メール欄 2016/03/25 128 名前:1/2 投稿日:02/02/01 00:34 これは、私が小学生の頃の話です。学校からの帰り道、真っ黒な髪を腰まで のばした女の子が、公衆電話の前に立っていました。 その子が振り向いて話かけて来た時に、その目が白く濁っていた事から、私は彼女が盲目である事を知ったのです。 その子は透き通った声で言いました「美加ちゃん、お葬式の最中に悪いんだけど、私の代わりに電話をかけてくれる?」 わたしは(何か誤解されてるな)と思い乍らも、そこは突っ込まずに、それよりも彼女が何故 まよう事なく私の名前を言い当てたのか、知りたいと思いました。「どこかで、会ったかしら?」すると彼女はクスクスと可笑しそうに笑い、本を読むように饒舌に語り始めたのです。 「クラスが違うから、知らなくても無理はないけど、アナタの同級生よ。 貴方は一組で私は六組。廊下の端と端ですものね。でも私は、ずっと前からアナタを知っていた・・・。 目の悪い人間ほど、声には敏感なものよ。アナタはとても綺麗な声で、クラス の人望も厚くて、よく皆の話題になってた・・・。だってアナタは優等生の 見本のような人ですものね。きっと私の頼みを聞いてくれると思ったの。 エゴイスティックな他の人たちとは大違い・・・・・・」 129 名前:1/22/2 投稿日:02/02/01 00:36 なにかが狂ってるような気がしました。それでも私は、その少女の いう通りに、ダイヤルを回し(当時はまだダイヤル式の公衆電話でした)、 少女のいう通りに、受話器を渡したのです。 女の子は、電話の向こうの誰かと声を潜めて話しては、時々こちらを見て、にっこりと笑いました。 その電話が終り、少女が去った直後でした。 私が、途方も無くおそろしいものに取り憑かれていた事に気付いたのは。 理由を詳しく説明する事はできません。私の つまらない文章の意味を理解した者だけが、とりかれる。 それが、この少女の呪いのルールなのですから。 B! LINEへ送る - Part 10, 洒落怖