ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 11-20 > Part 14 > 樹海 2016/03/31 447 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/06/21 23:20 樹海 私はゴールデンウィークを利用し、家族サービスをすることにしました。 妻の希望により、家族揃って、ある有名な樹海を見に行ったのです。 しかし、樹海の遊歩道を歩いている途中、息子が居なくなっていました。 それで私と妻は息子を心配し、懸命に探したのです。 でも遊歩道には、息子は居ないようでした。 時間が経つにつれ、次第に辺りが暗くなってきます。 とうとう私と妻は、自分達だけで息子を見つける事を諦め、警察に捜索願を出しました。 私と妻が、息子に会う事が出来たのは翌日の朝です。 「樹海の奥深くで、息子さんが見つかりましたよ」 「どうやらお父さんと間違って、違う人に付いて行ったようです」 「怪我もなく元気ですから、ご安心下さい」 警察の人は、そう言っていました。 息子に会えた時、妻は泣きながら息子を怒鳴りつけます。 私はそんな妻をなだめながら、息子を抱きかかえて喜びました。 そして息子に、「もう変な人に、付いて行ったら駄目だぞ」と言ったのです。 ところが息子は、こう言いました。 「変な人じゃなかったよ」 「後ろ姿がお父さんに似てて、とっても優しい人だった」 それから、数ヶ月後の事です。 いつものように家族3人で、夕食を食べている時でした。 あの樹海で「死体が発見された」と、ニュースが流れたのです。 死体は随分と時間が経っており、白骨化していました。 しかし、所持品から身元がすぐに判明したそうです。 亡くなった方の写真が画面に映った時、息子はこう言いました。 「あっ、僕はこの人に付いて行ったんだ」 「優しい人だったけど、お腹が空いてて寂しそうだった」 その時から私は、「山姥や雪女は、本当に居るのかも・・・」と思うようになりました。 山姥や雪女の正体は、山で亡くなった人の霊なのかもしれません。 息子が見た、幽霊のように・・・。 B! LINEへ送る - Part 14, 洒落怖