ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 11-20 > Part 13 > 見張り番 2016/03/29 647 名前:bigslope 投稿日:02/05/07 10:30 知人に聞いた話 何年か前に北海道で大きな地震があって その時発生した高波によりある島が大きな被害にあった その当時知人が乗ってた輸送艦が函館に停泊していたため急遽 災害派遣に行ったそうです、最初は陸上の救援活動をしていたそうですが 「波にさらわれたらしい行方不明者が多数いるので探して欲しい」 と命令を受け 探しに行ったそうです、捜索の結果十数名の遺体が発見され 港に戻ったところ「救助活動で混雑しているため1晩遺体を預かっていて欲しい」 と言われたそうです、その艦は輸送艦なんで安置場所は艦底にある車両格納庫に 決まり、そこへビニールシートをしいて遺体を毛布で包んで1晩安置したそうです 被害者の冥福を祈るため線香をあげるのですが、火を絶やしてはいけないという事で 2時間交代で見張り番を立てる事に、その時知人は下っ端だったため2~4時の 見張りに立つ事になった(同情) 続く 648 名前:bigslope 投稿日:02/05/07 10:53 そして夜中の2時 艦内は灯火管制により赤灯だけが点灯しているため 周囲が薄暗く赤い、ちょうどお化け屋敷のような雰囲気です そんな中がらんとした格納庫に生臭くなった遺体と2時間… 本人曰く「怖くて遺体に背を向けっぱなしだった」 4時になり次直と交代しようと格納庫を出た、 格納庫から次直が寝ている居住区に行く為には階段(ラッタル)を上らないと いけなかった、その時知人はある事を思い出した それはラッタルを上がった 先に大きな鏡(全身が写るサイズ)がある事でした 薄暗い中ゆっくりと音を立てず上がりながら「鏡を見ないようにしよう」 と考えた そして遂に上り切り、鏡を通り過ぎようとした瞬間 なぜかその知人は鏡を横目で一瞬見てしまった そこには 651 名前:bigslope 投稿日:02/05/07 11:13 薄暗く赤い明かりに照らし出された自分の姿 そしてたった今上がってきたラッタルの最上部 だけだったそうです、 そして次直と交代し 明日に備えて眠ろうと思い着ていた作業服を脱いで なにげに背中の部分を見ると うっすらと濡れた手形が付いていたそうです。 B! LINEへ送る - Part 13, 洒落怖